今日は私の53回目の誕生日です。
多くの方からSNSを通じ、非常にありがたいことに誕生日のお祝いの言葉を頂いたりします。
そして福岡の実家にいる77歳になる母親からもSNSを通じて「誕生日おめでとうございます。これからも素敵な人生を歩んでください」とメッセージをもらいました。
この言葉を母親から贈られた時に素直に思ったのが、その人生を与えてくれたのは、この世に生まれてくることができたからなんだよなって改まって思いました。
それと同時に私が講演で感銘した田坂広志さんの「人はいつか死ぬ。人生は一度しかない。そして人はいつ死ぬかわからない。また命を使うと書いて使命と呼びます。いつ死ぬかわからない人生、みなさんは、その命を何に使いますか?」という言葉と問いが毎年頭に浮かびます。
かつて織田信長は「人間五十年、下天の内を比ぶれば、夢幻の如くなり」という言葉を残してます。これは「人の世の50年間は、下天界の時間と比べれば一昼夜に過ぎないほど短く儚い。」という意味らしく、本質的な意味は「それ故に、生あるうちにやるべきことを成し遂げるべき」という信長の覚悟を表したものと評されています。
私には重度の知的障害を持った息子がいます。
結婚した当初は漠然と、子供を授かり、生き抜く力を子供に与えることが親としての使命だって思っていました。まさか、自分達夫婦が障害を持った子供を授かるなんて夢にも思っていませんでした。健常者の長男坊を育てることすら未経験な中、障害を持った次男を育てるなんて知識も経験もなく、本当にどうしようってなってました。
幸い私たち夫婦は周りにいる方々に本当に恵まれて、頂いたアドバイスも的確なものだったし、4歳くらいから16歳になった今でもお世話になっているデイケアーの職員の方達も息子を可愛がってくれているので大した困難に合う事なく今まで過ごせいます。本当に周りの方々には感謝の言葉しか出ません。
特別支援学校の先生や、デイケアーサービスの職員さんたち、市役所の障がい者福祉課の職員さんのように直接次男坊を支えてくれる人たち、また法整備、公共整備、非営利団体運営などなど多くの障害者の支援に関わってくださっている人たちのおかげで、今の自分たちがあると思うと、そう言った人たちに何らかの形で恩返しをしたいというのが私の率直な気持ちです。
そこに対してどんなことができるのか具体的なものは何もありませんが、障害者支援をしている人の応援はこれからも続けていくつもりです。
この素敵な人生を歩むことができるのは、この世に産んでくれた母親のおかげ。母親に感謝すると共に、そして素敵な人生だと思えるのは相方、子供達、家族のおかげ。そんな生き方を許してくれている周りの人に感謝するのが誕生日だと思う。
これまでありがとう。そして、これからもよろしくお願いします。