のんびりいこうよぉ

障害児の父です。障害者関連、スーパーセブンとW650、プラモデル作成、そして福岡出身なので福岡ネタが大好きなアラフィフMBAホルダー。

障害者という呼び方

私には高校2年生と特別支援学校の高等部1年に通う二人の息子と、小学2年生の娘の三人の子供がいます。

日本は中学校までは義務教育なので、どんな子供でも中学校までは学校に行き学ぶ権利が与えられています。特別支援学校っていうのは心身に障害を持っている子供に特別支援教育を行う学校です。心身に障害を持っているっていうのは、うちの息子のように知的機能の障害で日常生活にさまざまな不自由が生じてしまう人であったり、身体に何らかの障害がある人のを言います。そういった子供が支援を受けながら、その子達にあった教育を受けることができる学校を特別支援学校って言います。

うちの次男坊は知的障害児と呼ばれるものに該当しており、知的能力とは読み書き、計算、物事を考える力、思考力のことを指し知能検査で知能指数(IQ)を計測して知的能力が判定されます。測定された知能指数によって4段階の区分に分けられて、うちの次男坊がどの区分に該当するのか実はよく分かっていません。

というのも、IQを計測したことがないからです。しかし一般的に示されている知的障害の区分の説明を読むと重度知的障害の特徴である「今起きたことについて、単語などで簡単なやりとりは可能 ・身の回りのことは日常的に広範囲の支援が必要」というのに該当するので、恐らく重度知的障害なんじゃないかと思っています。

英語で障害者ってなんていうの?

今更説明する必要もありませんが日本では障害者のことを障害者と言います。では英語で障害者のことをなんていうかご存知ですか。何となくですが「ハンディーキャップを持っている人」っていう表現を思い浮かべるのではないでしょうか。

日英語辞書やGoogleなどの翻訳サイトを利用したりして調べてもらえばわかりますが、実は英語では「person with disabilities」であったり「disable person」、「challanged person」、「handicapped person」など色々な呼び方があります。

その中でも一番障害者に適しているのが「person with disabilities」だと言われています。その理由はdis-abilitiesはability(能力のある状態)の反対語で能力がない状態を言いますが、それよりも重要なのはperson(人)が初めに来て、その後にdisabilitiesという言葉が続き、人に焦点を当てた言葉であることから多くの場合で好んで使われているみたいです。

欧米では障害者も平等に生きる権利を真剣に考えている

障害に関してもう少し書きますが、障害に関して日本と欧米では大きく考えが異なります。それは欧米で障害の有無に関係なく、人が差別されることなく平等に生きる権利を有しているという考えを非常に大事にしています。

例えば車椅子の人がバスを利用できないのはバスに問題があるという考えが一般的です。これを理解するためには障害の社会モデルと医学モデルについて理解を深める必要があります。

社会モデル

障害の社会モデルとは、障害は社会の障壁によって作り出されているという考え方です。これは障害者が受ける社会的不利は社会の問題だとし、社会側を変えることにより障害者たらしめんとするものです。例えば駅で電車に乗りたいけど車椅子を使って階段の登り降りは不可能です。つまり社会環境側に問題があるため障害者が不利益を被っていると考えるわけです。この場合エレベータを設置すれば問題は解決されます。

このように社会モデルは障害者の能力に着目するのではなく、社会の障壁に着目し社会環境側を変えることにより障害者でも不自由なく生活できるようになると結果的に障害者でなくなるというものです。

医学モデル

医学モデルとは障害者が味わう社会的不利は、障害者個人の問題だとする考え方です。先の例では車椅子利用者が階段が使えずに電車に乗れなかったりする原因は、足がを動かすことができない身体能力にあるとし、どんなに障害を持つ人が困っていても責任は障害者個人にあるということになります。日本はどちらかというと、この考えの人の方が多いように思います。

昔、車椅子利用者の人が駅にエレベータないことに憤り、全ての駅にエレベータを設置するように求めましたが、多くの人の意見は利用者が少ない駅にエレベータをつけてもコスパが悪いとか、エレベータ設置の費用が運賃値上げになるかもしれないからそんなことを言うなというようなものでした。

私は、みんな鉄道会社の従業員でもないのに、なんで声を出して反対するのか理解に苦しみました。だって全駅にエレベータが設置されたら、車椅子利用者だけでなく足腰が弱っているお年寄りの人にとっても良い事だし、仕事でクタクタになって帰ってきた人でも利用したくなるんじゃないないのかな。

最後に

個人的には社会モデルの考え方は凄く好きで、その理由は障害者が住みやすい社会は間違いなく健常者にとっても住みやすい社会だと思っているからです。なぜならば、先の例にあるようにエレベータが設置されれば楽になると考えているからです。こんな考えをはじめから持っていたわけではありません。自分の子供に知的障害があり、そのことで色々考えたり、人の話を聞いたりして障害者に対して理解を深めることをして来た結果です。

障害児の父親としては、障害者も含めて暮らしやすく幸せな世の中になるために役に立てることを考えていきたいと思います。そのためには障害者に関して多くの人に知ってもらうことが大事だなって思っているところです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。